【創作怪談話】田舎の呪われた家と2人の少年

創作怪談話

田舎の呪われた家と2人の少年

夏の田舎、広大な自然に囲まれた小さな村で、奇怪な事件が起こりました。 暑い夏の日、村に住む少年・健太は友達のユウキと一緒に田舎の廃屋に遊びに行くことにしました。廃屋は村人たちから「呪われた家」と恐れられており、誰も近づくことはありませんでしたが、健太とユウキは子供ながらに興味津々でした。


廃屋に足を踏み入れると、不気味な静寂が広がります。木々のざわめきや虫の鳴き声が消え、周囲にはただの静けさが漂っています。廃屋の中は薄暗く、ほこりっぽく、何か不気味なものを感じさせる雰囲気がありました。 そこで健太とユウキは壁にかかっていた絵を見つけました。それは老婆のような女性の絵で、不気味な笑みを浮かべています。絵の裏には「呪われた者は二度とこの家から出ることはない」という文字が見えましたが、子供たちは怖気づくことなくその言葉を無視して遊び続けました。


しかし、遊びの最中に何かが違うことに気づきました。健太は自分たちが入った廃屋の中が広すぎると感じます。もともと小さな家だったはずなのに、どんどん広がっていくように感じられたのです。 そして、廃屋の中で何かが動いているのを感じました。薄暗い中に影がちらつき、何かが忍び寄ってくるような気配を感じたのです。ユウキも同じく、何か異常な空気を感じて戦慄しました。


二人は慌てて廃屋を出ようとしましたが、どんなに走っても出口にたどり着けません。何度も同じ場所に戻され、やがて迷路のような廃屋の中に閉じ込められてしまいました。 迷い込んだ廃屋の中で、健太とユウキは不気味な存在に襲われました。それは顔のない影のようなもので、二人を追い回し、恐ろしい声で威嚇します。健太とユウキは恐怖のあまり叫び声を上げましたが、誰の助けも呼ぶことができませんでした。


それから数日後、村人たちが廃屋を発見しました。しかし、中に入ることはできませんでした。廃屋の中はまるで別の世界につながっているかのように見え、誰も入り口を見つけることができないのです。 その後、健太とユウキは姿を消し、村の人々は二人が呪われた廃屋に閉じ込められたと信じるようになりました。廃屋は村の人々にとって忌み嫌われる場所となり、それを見るだけで不吉な気配を感じる者が多くいました。


夏の田舎に広がる「呪われた家」の謎は今も尚、誰も解き明かすことができません。廃屋に閉じ込められた二人の子供たちの行方は永遠に村に伝えられる恐ろしい噂として残ることでしょう。

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